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資金調達の主な方法とは?メリットやデメリットを徹底解説!

2019.01.25 資金調達
紙幣

資金調達の方法を大きく分けると、株式を発行して資本を増やす、融資を受けて負債を増やす、所有する資産を現金化するの3種類に分けられます。それぞれの具体的な手法について解説していきます。

株式を発行して資本を増やす

資金調達の方法の中でも、株式を発行して資本を増やす場合は、出資者に対して返済する必要性がなく、金利も発生他方、出資を受け入れることによって株式の保有割合が変わると、投資家に経営権を握られてしまうリスクが発生します。株主構成や株式の保有割合による株主の権利に留意して、株式を発行することが大切です。

そこで、株式の設計によって、増資による経営権を巡るリスクを避ける方法があります。一般的な株式を普通株式といいますが、普通株式よりも剰余金の配当が多い配当優先株式を発行し、議決権を持たない無議決権株式にするものです。出資によって配当を得ることに興味があっても、経営への参画には興味のない投資家を集めやすい手法になります。ただし、無議決権株式は商法によって発行済株式総数の3分の1以内と制限されています。

融資を受けて負債を増やす

融資を受けて負債を増やす方法は、単純にお金を借りて期限までに毎月、元本と利子を返すもので、資金調達の中でもハードルが低い方法です。負債を増やす方法は経営状態に関わらず必ず返済しなければならないためリスクを伴い、不動産などの担保が必要なケースがあることがデメリットです。経営者個人の連帯保証を求められることもあります。

一方で、自己資本に対する利益率である自己資本利率(ROE)が高くなることがメリットです。融資を受けることで多額の設備投資が可能となり、レバレッジを効かせた利益を得ることができます。

負債を増やす方法には借入以外に、新株予約権付社債や普通社債を発行する方法があります。新株予約権付社債とは一定の条件で株式に転換できる社債です。半年や1年といった期間ごとに利子を支払い、満期まで保有していた場合には額面で償還金を支払います。新株予約権株券を行使し、株券に転換されていた場合には株券のために払い込まれたとみなします。新株予約権付社債は普通社債よりも、通常、利率は低く設定されています。

融資よりも新株予約権付社債は信用力が求められ、普通社債を発行できるのはさらに信用力のある企業に限られます。

所有する資産を現金化する

所有する資産を現金化する方法は、手軽に資金を増やすことができることがメリットです。ただし、資産を持っている場合のみ活用できる方法であり、実際の価値よりも低い評価でしか現金化できないケースが多いことがデメリットといえます。信用力に問題があり、融資を受けて負債を増やす方法が難しい場合などに用いられている手法です。

所有する資産を現金化する方法には、資産の流動化や債券の流動化といった方法があります。資産の流動化は使用していない機械などの設備や車両を売却したり、リースに出したりする方法です。債券の流動化は、回収時期が先の売掛債権や手形債権などを売却する方法です。

売掛債権の流動化はファクタリングと呼ばれています。ファクタリングには2社間と3社間の形態があり、3社間の方が手数料は安いです。2社間の形態は、売掛先に連絡を行わず、ファクタリングサービスの提供会社とのみ金銭のやり取りをする方法です。3者間の形態は売掛先の承諾を得て行うもので、売掛金はファクタリングサービスの提供会社に直接支払われます。

まとめ

3つの方法のいずれにも一長一短があり、信用力によっては活用することが難しいケースもあります。それぞれの方法の特徴やメリット、デメリットを理解したうえで、会社の状態に応じた選択をしましょう。