事業承継の相手を募集する際におすすめのサイト一覧!
2021.02.15 事業承継事業を後継者に承継することは、会社オーナーの高齢化が進む全国の中小企業にとって重要な問題です。
しかし一方で、子供や従業員の中で引き継ぐ相手が見つからずに悩む法人は多いです。
そこで近年増加しているのが、後継者となる企業や経営者を探す方法です。
この記事では、事業承継の相手を外部で募集する際に意識したいポイントやおすすめのサービスを解説します。
今後、事業承継の相手を募集したいと考えている方や、自社を買収してくれる相手を探したい方はご参照ください。
事業承継で経営者を外部から探す企業が増えている背景
冒頭の内容でも説明したように、社員や親族の間で後継者が見つからないことが、外部から事業承継の相手を探す企業が増えている理由の1つとなっています。
この章では、東京商工リサーチが公表するデータを活用して、業界やエリア別に現在の後継者不足に関する状況をご説明します。
都道府県別に見た後継者不在の問題
都道府県別にみると、東京都や埼玉県、千葉県といった都心部では後継者不在の問題が改善されている傾向にあります。
一方で、佐賀県や熊本県、宮崎県といった九州、愛媛県や徳島県といった四国など、西日本を中心とした地方では後継者が不足する問題が悪化傾向にあります。
その他エリアにおける後継者不在の現状は以下のとおりです。
2019年(前年度)と比較して後継者不在の割合が増加した地域
- 青森県
- 岩手県
- 秋田県
- 群馬県
- 栃木県
- 愛知県
- 和歌山県
- 鳥取県
- 島根県
- 岡山県
- 山口県
- 高知県
- 佐賀県
- 長崎県
- 大分県
2019年(前年度)と比較して後継者不在の割合が減少した(変動なしも含む)地域
- 北海道
- 宮城県
- 福島県
- 新潟県
- 長野県
- 茨城県
- 神奈川県
- 大阪府
- 京都府
- 広島県
- 熊本県
- 沖縄県
業種別に見た後継者不在の現状
一方で業種および仕事の分野ごとに見ると、サービスの分野で初めて不在率7割を下回るなど、全体として改善が見られました。
不動産や金融、機械の製造、食品の卸売といった分野でも全体的に不在率の水準は低い傾向があります。
ただし飲食や自動車類の小売(販売)といった一部の分野では、不在率が高い水準で止まっています。
参考:特別企画:全国企業「後継者不在率」動向調査(2020 年) 東京商工リサーチ
事業承継の相手を探すポイント
事業を引き継ぐ者を探す際には、以下に挙げた3つのポイントを最低限押さえておきましょう。
事業承継を支援した経験が豊富なアドバイザーの力を借りる
外部から幅広く後継者や買い手を募集する場合、基本的にはM&Aの手続きが必要です。
M&Aを実施する際の手続きには、会計や財務、税務などの幅広く専門的な知識が不可欠です。
そのため、なるべくM&Aによる事業承継に関する経験やノウハウ、知識が豊富なアドバイザーにサポートしてもらうのが良いでしょう。
そうすれば、各種のアドバイスを得ながらスムーズに事業承継の相手を探せる上に、トラブルも発生しにくくなります。
経営に関する一定以上の実績を持つ相手を探す
新規で会社の経営者を募集する際には、経営者としての実績やノウハウ、実務に関する技術を持つ相手を探すようにしましょう。
新しい経営者に能力がないと、前までは順調に進んでいた会社の運営が、経営者が交代した後から上手くいかなくなる可能性があります。
時間を惜しまずに妥協せずに優秀な人材を探すことができるかが、事業承継の成功を左右すると言っても過言ではありません。
希望の条件や業務の概要をはっきり表示・掲載する
一般的な会社の求人と同じように、相手に希望する条件や業務の具体的な概要をはっきり伝えることも大切です。
たとえば年収に関する情報が一切ない募集よりも、「年収500万円」と記載している募集の方が人材は集まりやすいでしょう。
ビジネスの引き継ぎで外部の経営者や買い手を探す場合も同様に、「年収〜万」や「営業の経験は必須」などと明確に条件を示すことが重要です。
経営者を募集する方におすすめの情報サイトの一覧
最後に、経営者を募集する時に役立つサイトを一覧形式でご紹介します。
トランビ
事業承継を自身で体験した人が創業したトランビは、売り手側は成功報酬を支払わずに利用できるサービスです。
無料で会員登録・ログインすることで、豊富に存在する買い手に対して自社の魅力を最大限アピールすることができます。
また、買い手の一覧をご覧に頂いた上で、興味がある相手に対してオファーを送ることも可能です。
ビズリーチ・サクシード
ビズリーチ・サクシードは、審査を通過した株式会社のみが利用できるM&Aのマッチングサービスです。
匿名で自社の案件を掲載できるので、気軽に会社の売買を行う相手を募集できます。
求人サイトとして信頼が厚いビズリーチが運営を行っているため、買い手側も安心して利用できるでしょう。
Batonz
Batonz(バトンズ)は、M&A仲介の大手である日本M&Aセンターの系列会社が運営しています。
ユーザーの数が多いのはもちろん、これまで成約してきたM&Aの件数も他のサービスと比べて圧倒的に豊富です。
買収にニーズを持つ買い手が非常に多いため、伝統的な業種だけでなく、ITやアパレル等の新しい事業を営む会社でも事業承継の相手を募集しやすいでしょう。
また、士業(税理士など)とも提携しているため、サポートを受ければ万全な対策をした上でM&Aによる事業承継を果たせます。
事業引継ぎ支援センター
最後に紹介する事業引継ぎ支援センターは、他のサービスとは異なり国の公的機関が運営しているサービスです。
こちらのサービスは、事業承継の専門家が事業引継ぎに係る課題解決に向けたアドバイスや、情報の提供、マッチングの支援を行っています。
元々中小企業をサービスの対象先としているため、成長が鈍化しているような企業でも利用しやすいと言えます。
まだ制度自体は新しいですが、国が積極的にサービスの規模を拡大しているため、こちらを検討してみるのも良いでしょう。
2021年以降も事業承継の相手を外部で募集するニーズは増える
M&Aや外部から募集する形で、事業承継を成功させた事例はすでに多く存在します。
長年にわたって経営してきた会社を廃業する事態を回避するためにも、ぜひ皆様も事業承継の相手を募集することを検討してみてください。
なお当社でも、M&Aによる事業承継のマッチングやサポートを行っております。
事業承継の実現に向けて徹底サポートしますので、ぜひご相談・ご依頼いただければ幸いです。
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