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事業承継における第三者承継とは?第三者承継支援総合パッケージについても解説

2021.02.02 事業承継

親族内や会社内で後継者が見つからない場合、やむを得ず廃業する中小企業は少なくありません。

ですが廃業してしまうと、せっかく長年培ってきたノウハウや技術などがすべて消滅する上に、従業員は職を失うおそれがあります。

そうした事態を回避する上で役に立つのが、「第三者承継(M&A)」です。

今回の記事では、第三者承継の手法を用いた事業承継について、メリットやデメリット、成功させる上で意識すべきポイントを解説します。

事業承継における「第三者承継」とは

一般的に第三者承継とは、親族や会社の従業員以外の人物(または会社)に事業を引き継ぐことを意味します。

具体的には、株式会社ならば株式の譲渡(売却)、個人事業主ならば事業の全部譲渡という形で事業承継をおこないます。

M&Aの手法を用いることから「M&Aによる事業承継」や「事業承継M&A」とも呼ばれています。

近年は家業を継ぐことが当たり前で無くなったことや経営の先行き不安から、子供などの親族や従業員が後継者となるケースが減ってきています。

親族内承継や従業員承継を行えない企業から、M&Aによる第三者承継は新たな事業承継の手段として注目を集めています。

関連記事:事業承継とは?継承との違いや成功のポイントを解説!

第三者承継で中小企業が得られるメリット

第三者承継を実施すると、以下4つのメリットを得ることができます。

親族や社内に後継者がいない事業の引継ぎを実現できる

一昔前までは、親族や社内に後継者がいないと廃業という選択を取らざるをえませんでした。

しかし第三者承継がメジャーとなったことで、身近に後継者候補がいなくても事業の引き継ぎを実現できるようになりました。

会社や事業の売却により多額の現金を得られる

第三者承継では、株式や事業を売却する形で事業承継が行われます。

そのため、会社の経営者は多額の売却利益を獲得できます。

経営者が個人保証から解放される

大半の中小企業では、金融機関から資金を調達する際に個人保証を設定しています。

基本的に第三者承継では、M&Aにともない経営者の個人保証は解除されます。

会社の倒産によって借金を肩代わりする心配がなくなるため、安心して老後の生活を送れるでしょう。

既存の課題を解決し、業績を大きく伸ばせる可能性がある

第三者承継で後継者となる人物は、既存の経営者が持っていない価値観やノウハウを持っている可能性があります。

後継者がこうした価値観やノウハウを発揮することで、会社が抱えている課題が解決され、業績が大幅に良くなるケースは少なくありません。

第三者承継で注目すべきデメリット

第三者承継は一見すると魅力的な手法ですが、いくつか注意すべきデメリットもあります。

この章では、第三者承継で用心すべき3つのデメリットを解説します。

買い手が見つからない可能性がある

第三者承継では、M&A仲介会社や国の公的機関などの力を借りて後継者を探します。

ただし、必ずしもすべての会社で買い手が見つかるとは限りません。

債務超過や赤字に陥っていたり、事業に将来性がないと、いつまでも買い手が見つからない恐れがあります。

希望する条件で事業承継できない可能性がある

取引金額や従業員の処遇などの条件面は、買い手との交渉によって決定します。

そのため、たとえ買い手が見つかっても希望する条件でM&Aを果たせない可能性があります。

買い手の経営方針次第で従業員の労働環境が大きく変化する

第三者承継を行うと、会社の経営権が買い手側に移ることになります。

買い手の経営方針が自社と大きく異なる場合、従業員の労働環境が大きく変化する可能性が高いです。

従業員の雇用条件が悪化したり、間接的にリストラされる可能性も否定できません。

経済産業省が策定した「第三者承継支援総合パッケージ」とは

第三者承継支援総合パッケージとは、2019年12月20日に経済産業省が公開した資料です。

こちらのパッケージでは、第三者に対する事業承継を促進するための政府の指針などがまとめられています。

この章では、そんな第三者承継総合パッケージの策定目的や重要なポイントをご紹介します。

第三者承継支援総合パッケージが策定された目的

こちらの資料は、黒字廃業により貴重な技術や雇用が失われる事態を防ぐ目的で作られました。

優秀な人材や技術を抱えている中小企業が続々と廃業する事態は、国の経済にとって回避すべき事態です。

そこで政府は、M&Aによる事業承継を促進することで、黒字廃業の数を減らそうとしているわけです。

第三者承継支援総合パッケージにおける重要なポイント

現在M&Aによる事業承継には、下記3つの課題があると言われています。

  • 売り手案件が圧倒的に少数
  • マッチングの成立が困難
  • 承継後の経営統合(PMI)が困難

そこで政府は、「経営者の売却を促すためのルール整備や官民連携の取組み」、「マッチング時のボトルネック除去や登録事業者数の抜本的な増加」、「マッチング後の各種コスト軽減」という3つの対策に取り組むとしています。

第三者承継支援総合パッケージでは、上記3つの対策について具体的な取り組み内容が紹介されています。

参考:第三者承継支援総合パッケージ 中小企業庁

第三者承継を成功させるポイント

経営者や従業員など、あらゆる利害関係者にとって有用な第三者承継。

ですが、そんな第三者承継を成功させるのは簡単ではありません。

満足いく条件で第三者承継を果たすには、下記3つのポイントを押さえておくことが大切です。

企業価値の向上を徹底的に行う

企業価値の向上とは、技術やノウハウといった強みを強化したり、経営上の弱みを克服するなどして、会社が持つ価値を高めることです。

企業価値を向上すれば、買い手(後継者)にとって魅力的なM&Aの候補となります。

そのため、よりスムーズかつ満足いく条件で第三者承継を果たしやすくなるでしょう。

中小M&Aガイドラインを最大限参考にする

第三者承継にあたっては、国が後悔している「中小M&Aガイドライン」を参考にするのもベストです。

中小M&Aガイドラインには、M&Aの流れや仲介会社の手数料体系、事業承継を成功させる上での留意点などが紹介されています。

第三者承継を行う上で知っておくべき基礎知識は網羅されているので、こちらを参考にすればトラブルや致命的な失敗を回避できるでしょう。

実績豊富で信頼できるM&A仲介会社を選ぶ

M&Aには、企業価値の算定や条件交渉、契約書作成など、専門知識や応用力を要する業務がたくさんあります。

そのため、円滑に第三者承継を進めるには、実績が豊富で信頼できるM&A仲介会社にサポートを依頼するのが重要です。

M&A仲介会社を選ぶ上で、特に重要なのが「手数料の体系」です。

着手金や中間金、相談料などがかかる仲介会社に依頼すると、仮に交渉が白紙となった際に支払った費用がすべて損失となってしまいます。

万が一M&Aの交渉が白紙になった際のことも考えて、成功報酬のみを請求する仲介会社を選ぶのがおすすめです。

第三者承継は株式会社・個人事業主の双方にとって有用な手段

事業の引継ぎを目指す事業者にとって、第三者承継は非常にメリットが大きく有用な手段です。

デメリットもあるため決して簡単ではありませんが、企業価値の向上や実績あるM&A仲介会社を選べば、満足いく条件で事業承継を果たすことは十分可能です。

弊社でも、中小・零細企業及び個人事業主様による第三者承継を支援するサービスを展開しております。

M&Aの相手探しや交渉、企業価値の算定など、あらゆる側面からM&Aの実現を徹底サポートします。

「事業承継を果たしたいけど後継者がいない」、「信頼できる会社に事業承継したい」とお考えの方は、ぜひお気軽にご相談ください。

手数料も完全成功報酬制なので、資金力に不安を抱える方でも安心してM&Aを行えます。